artchango

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二人のフリーダ


あーコロナ!
自粛。
しょうがないんですよね。
こんなダラダラしていいんでしょうかw
コロナ最高!なんて言いたくなりますが、あとでしわ寄せが来るのは目に見えています。
あーーー。
たまる絵。
やばいーーーー!
いや、家でもやらなきゃいけない絵は、いっぱいあるのですが、やりません。
なぜならもうよっぱらってるからです。w
そして、今からドラマを見るのですw
さて、今日はいよいよメキシコに入りたいと思います。
イタリアに住んでいたときに、ヨーロッパの美術館をいっぱい回ったので、ついついそちらをたっぷり書いてしまいましたが、俺が住んでいるのはメキシコです。
そして、ヨーロッパの芸術作品よりもメキシコの芸術に魅力を感じたのです。
そう!俺はメキシコが好きなんです!ただ、メキシコの芸術は理解するのに凄い時間がかかります。
ケイロスとか迫力満点で、一発目にはもってこいですが、リベラやオロスコ、タマジョなんてのは結構やっかいです。
そして、フリーダ・カーロ
俺は、こいつを理解するのにとんでもない時間が必要でした。
なんか気になるんだけど、絵が下手だから興味を引かないんです。
そう、なぜなら俺にとって絵を観るというのは勉強だから。
下手なやつにはようはない。
そんな感じで絵をみてたんですね。
中身を見れるようになるのって、一回経験しないとわかんないんだよね。
いや、経験が血肉になった時にわかるんだよなあー。
心が揺さぶられる感動みたいなのがさ、心にストーンって落ちた時にさ、あ!って何かに気がつく瞬間があるんだよね。
ただ、それがまだわかんなかったよね。
ようは、こいつから学ぶことなど無いと思ってたんです。
まあ、ぶっちゃけメキシコの画家のなかで最も絵がへたといってもいいでしょう。
だから、わかんなかった。
絵ってね、見る目が肥えると、今まで理解できなかった絵がわかるようになるのよ。
ゲームでもさ、レベルアップしないとさ、ボスと戦えないでしょ?
一緒なん絵も、みんなとにかくまずは好きな絵を沢山見て、経験値積んで、それからよ!
まあね、俺もさまだまだなのよ。
さて、フリダなんだけどさ。
とんでもなかった!そもそも興味を持ち出したのはえなが好きだなーって言い出したのがきっかけです。
また、でた、えな!
そうなん、俺ねーえなのお陰でめっちゃ色んな絵がわかるようになったのよー。
でもね、そん時俺は「えええええ?まじで?ありえへんわー!」って言ってたんだけど、愛の力でしょうかちゃんと絵を観るようになりました。
そったらどーだろー!
あれ?
あれれ?
なんかいいなー。
ん?
めちゃいいかも?
えーどうなん?
あーー!
すげーじゃねーか!
こいつ!
やりよるわい!
ってのがじわじわ分かり始めたんです。
そんな、フリーダ・カーロの、今日の一枚はもちろん「二人のフリーダ」です。
最高傑作です。
この前、あらためて観に行ってきましたが、やっぱりくそへたくそでくそざつな絵でした。
でもね、結局絵って丁寧さとか細かさじゃないんですよ。
ほら、ルソーもクソ下手じゃんw
そう、魂なんですよね。
それがこもってるかどうかなんです。
どんなに上手でも、中身がカラッポの絵ってのは、心はふるえないんですよねー。
はい、最近の絵はそんなんばっかです。
ギャラリーにいっても、美術館にいっても、形と技術ばっかりでナーンも響かないんです。
そんなんすぐ飽きます。
しょーもな。
まあ、勉強にはなるんですけどね技術が高い絵をみるのは。w
ヨーロッパの美術館にならぶ絵ってのは、技術にものを言わせた絵がめっちゃおおいです。
それも最高峰の!
でも、中身があるのは一握りです。
メキシコの美術はすごいですよ!津波のようにおしよせてきます。
逃げ場無しで土足で心に入り込んでくるかんじです。
まあ、ヨーロッパの美術館って最高だよねって言ってる奴らは、あーーあの感覚体験してねーんかなーって思っちゃうよね。
いや、すげーのはありますけどね。ヨーロッパの絵。しかも、大好きだけどね。w
ただメキシコのは、違う次元いってる!
小手先じゃないん!
メキシコの芸術は、魂の芸術です。
甘ったれてないんです。
メキシコという国、土地、血を描いてるんです。
だ・か・ら!むずかしい!一目みたってわからん。
歴史的な背景の勉強が必要なんです。
俺は、基本絵を観る時に知識0でみたい。
でも、メキシコの絵画は違うんです。
なぜなら、美しさとか芸術性とかをおいもとめて描いた絵じゃないから。
そんなこたーどーでもいい、メキシコを描くんだ!って言う時代だったんです。
それが革命の壁画運動なんです。
フリダが生きた時代!
メキシコっていうアイデンティティを作り出した人たちが活躍した時代なんです。
そんな時代に、ディエゴ・リベラと一緒になってわいわいやってた、フリーダ・カーロがその影響を受けているのは当然。
メキシコという国の、歴史を知らない人たちには絶対に理解出来ません。
まあ,表面上は理解出来るかもしれませんが真にある部分はわからんでしょうね。
そして、それがわからんとメキシコの絵画の魅力には迫れないでしょう。
俺は18年ここに住んで、大学でメキシコの歴史を勉強し、それでもやっぱり難しいと感じる。
つまり,説明できません。
残念。
シュールレアリスムとかの枠に入れたってだめなんです。そう言うんじゃないから。
ヨーロッパの絵画の歴史に無理矢理入れて、フリーダはシュールレアリスムだって言うやつがいっぱいいますが、違います。
断言しますが、別物です。
メキシコの画家は、完全に絵画の歴史から独立してて・・・そう!別の道を歩み始めたんです。
印象派キュビスムが、一生懸命美しさを追求しキャンバスの中に色や形の自由を描いていた。
しかし、メキシコは自然や形ではなくメキシコにこだわったんです。
そう言う意味では、鎖国時代の日本に近いものがありますね。
でも、日本は外を知らなかったのに対して、メキシコは知ってたんですね。
しかし、あえてヨーロッパで学んだことを全て捨て去ってメキシコを描いてたんです。
すごいです。
が、残念ながらその意思を継ぐものがいなかった。
この壁画運動の時代が、メキシコの芸術がもっとも素晴らしかった時代で、悲しいかな、徐々にすたれていきます。残念。
しかーし!ごあんしん!
俺がひきついでいきます!魂の画家唯。うん。いい。それでいこう。
さて、この「二人のフリーダ」一見わかりやすいですね。
フリーダが2人います。座ってます。
心臓が繋がっています。
かたっぽきれてます。
んで、止血してます。以上です。
では、2人って何を意味しているのでしょうか?
鏡?
男と女?
善と悪?
心臓は?
何?
民族衣装に意味はあるのか?
止血の意図は?
こんなにシンプルな絵なのに、何一つわかりません。
だから、シュールレアリスムに入れられるんですね。
基本、美術の歴史のなかで、分かんないやつはシュールレアリスムで片付けます。
みなさんも、分かんない絵があったらとりあえずシュールレアリスムですねーって言ってみて下さい。
あーですよねーってなりますから。
なったでしょ?
わかんないでしょーが?
ちなみに、本とかには離婚後の自分と離婚前の自分とか書いてありました。
えー?ってかんじですね。
たしかに、フリーダは痛みを描く画家ですが、そんな軽いモチーフじゃないと思うんですよね。
いや、離婚は大変ですけどね。
もっと真にある部分。
まずね、衣装。
これね、メキシコの歴史わかんないと何にもわかんないん。
メキシコってスペインに侵略されてんのよ。
つまりね、簡単に言うと、ドレスのフリダはスペイン、民族衣装のフリダはメキシコよ。
心臓は、メキシコのマヤの儀式よ。
血管、血液、これは肉体の苦痛。
そして、リベラであろう、ロケット。
わからん。
これがね、つかめそうでつかめない。
ダイレクトに訴えかけてきてるのに、手のひらからこぼれていく。
すげーシンプルなのに、わかんないのよ。
ただ感じるでしょう、悲しみとか苦痛とか。そういうの。
そんな感じです。
まだ、おれは迫りきれてないんです。
勉強が足りない。
メキシコの地、肉、血!それが圧倒的に足りない。
日本の芸術を、理解してますって外国人がいるとさ、いやーーーー違うんだよねー、歴史がわかってないよねー、文化がさーとか感じるでしょ。
それはね、実は正しい。
なぜなら、メキシコのこの時代の芸術ってのは、メキシコの事が描かれてるんですよ。
理解するには、メキシコを理解できないと、意味には絶対にたどり着けないん。
つまり、やっぱりまだ分からないんです。
くやしーーー!もっと迫りたい!
ただ、一つだけ言えることがある!
それは・・・次のメキシコの絵画を紹介する時にとっておきましょう。
では、VIVA LA VIDA。


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