artchango

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雪中の狩人


いやー、とうとうウチのビールストックが無くなったわー。
もう、ビールが店頭から無くなって3週間以上たってるわー。
カックン。
いつになったらスーパーに並ぶんだろ?
まじ、最悪。
ウィスキーのストックも残り一本。
コロナウイルス 恐るべしだよ。
明日、買い物行くけどなんかアルコール売ってるかなー?
もうなんでもいいわー飲めればw
ってかさ、サンミゲルのコロナウイルス 感染者さー、先週ゼロだったのに、今日32人よw
お前ら油断しすぎだから!
はあーあー、まだまだ収まりそうにないメキシコですわ。
とにかく、感染しない様に気をつけましょうね。
さてさて、この作品はですね、実は俺がブリューゲルの中で最高傑作と思っている作品なんですね。
ブリューゲル大好きだから、つまりは世界の絵画の中で10本の中に入る絵よ!
とにかく完璧。
文句のつけようがない。
「死の勝利」は、個人的に大好きな作品ではあるんだけど、最高傑作はこっちだろうなあーと思うよね。
好みってのと、絵画作品としての質っての別なんだよね。
それを混同すると、いい作品ってのがわからなくなるんだよね。
てめーの好みの話が、ききてーんじゃねーんだよってなるでしょ。
やっぱね、この作品はすごい!
まずね、この絵は四季の移り変わり描いた6枚の連作の一枚なのよね。
一枚は現存しないらしいんだけどね。
まあ、残り四枚はそんな好きじゃねーから俺にとってはどうでもいいんだそれはw
この絵の何がすげーかって言うとさ!
なんと言っても、この特殊な構図でしょ!
左上から画面真ん中の下に向かっていく、そして遠くに抜けていく、立体感、空間の作り方がずば抜けてるんだよね。
わかるかなー?
平面という二次元空間の中に、立体的な三次元空間をたくみに作り出してるんだよね。
絵の中に腕が突っ込めそうで、それでも届かない先があるって感じなのよ。
だけどね、写真の様な描き方じゃないんだよね。
独特のさ、絵の良さがあるのよ。
最近の画家ってもう、まじで、ほとんどの奴が写真使ってんだけど、なんなん?って思うよね。
この山の写真があったとするじゃん。
その写真を正確にコピーするとするじゃんね。絶対、この絵より魅力的になんないって断言できるね。
絵ってさ、写真じゃないのよ。
写真が悪いって訳じゃなくて、ベツモンなのね。
これが、もう、崩壊してますわ絵画の世界では。
この絵は、人体のデッサンが正確ではないですね、なんて奴がいるけど、鼻で笑うよね。
画家は、その画家自身がいいと思うバランスで、色で、形で描くから魅力的なんだよ。
全員が、正確にそのまま描いてどうすんだよ。
大学生のデッサンかよw
せっかく、ピカソダヴィンチの呪いから解放してくれたのに、また戻んのかいw
いやー、熱くなってしまった。
今度これについては語ろう。
さて、次に、外せないのが、細部だよね。
ブリューゲルと言えば細部の画家!

みて、カーリングしてますわ!
超ビックリじゃね!
なんかね、大きな絵で楽しませといて、デザートの様に細部の描き込みで、喜ばしてくれるのよね。
ただ細かいだけじゃなくてさ、ユーモアがあったり、物語があるんだよね。
それがね、絵を見てて楽しくさせられるのよ。
で、その描かれてる日常みたいなとこにさ、親近感が湧いて、絵が動き出すのよね自分の中で。

もう少し、引いて見るとわかるんだけど、川の水が凍っててさ、そこで大人も子どももスケートとか、コマとかでさ楽しんでるのがわかるよね。
なんかさー、いくない?
このクソ寒い雪の中でさ、凍った川の上で村のみんなが遊んでるってだけで、ほっこりすんだよねー。
家から出てる煙とかさー。
絵の中でさ、人々が生きてるんだよね。
これをね、ほぼシルエットで表現してるってすっげえと思うん。

でね、山よ!
かっけー!でしょ!
かわいい村人とさ、このクソカッケー山のギャップがたまんないよね!
この飛んでる鳥もさ、わざとらしいんだけど、それがまたさ、いいんだよなー。
実はね、ブリューゲルは山登りが好きな人で、アルプスによく行ってたらしいのよ。
その時の、スケッチなんかが元になってるから山の迫力があってさ、細部の説得力があるんだろうなあー。
なんか、リアルでカッケーんだよ!
もうね、いたるところの演出がスゲーのよ。
手前の木にフワッと乗ってる雪とかさ、たまらんでしょ。
雪の中から、はみ出してる草木とかね。
好き。
そしてね、色!
真っ白い雪の中の風景の中にさ、対照的に人は濃い色彩でクッキリ描かれててるのよね。

ね!
これが、この絵に一気に存在感を持たせてるのよ。
この絵がね、もし人も、風景と同じように薄い色で描かれてたら、この絵はこんな魅力的になんないのよ。
なんか、単なる風景画になってたよね。
でもね、このブリューゲルがなんて呼ばれてたか知ってる?
農民画家って言う異名を持つのよ。
それくらい、人びとの日常を描くことに突飛してたのよ。
だからね、これは風景画ではあるんだけど、そこにとどまらないん。
じゃあ、最後に、この絵の真に迫ろうか!
この絵の手前の家の看板にね、鹿肉って書いてあるのよ。
つまりね、この村は鹿肉が取れるとこなのよ。
まあ、名物だよ、看板に書いてあるぐらいだからね。
じゃあね、狩人見てみよ。
ウサギかキツネかわかんないんだけど、ぶら下げてるよね。
つまりね、今日はそれ一匹しかとれなかったのよ。
なんか、よく見ると、狩人たちの後ろ姿が重たそうだよね。
あーとれんかったわーって言う負のオーラがw
すごくね?
犬もたいがいだよw
多分、腹ペコでげんなりなんだろうね。
狩りに失敗した狩人がよ、重い足取りで村に帰ってきて、そんな狩人が見た、村人たちの氷の上で遊んでる姿よ。
これをね、可愛そうな感じで解説してる人がほとんどなんだけどさ、俺は逆なのよ。
俺もさ、絵がイマイチ乗んなくてさ、今日ダメだったなーって日があるんだけど、家に帰ったらさ、えなと子どもがさなんかみんなできゃっきゃ楽しんでるの見ると、んーーー、もう今日の事はいいや!俺も混ぜてーってなるのよ。
俺はね、この絵もそう言う風に見えるのよね。
げんなりしてる狩人がさ、村に帰って楽しそうなみんなを見て、あーーーーもう、俺も混ぜろー!遊ぶぞーって言う風に、俺の中ではこの物語が続いていくんだよね。
ホントステキな絵なんだよ。
大好きなんこの絵。

最後にね、ブリューゲルの息子が描いたひっでえ模写があるんだけど・・・

まあ、ひでえだろ?
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