artchango

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ドゥーユ村の教会


今日は前から楽しみにしていた画家の展覧会があるのでいってきます。
嫁と子を置いて一人で!ヤッホー自由だーーーー。始まるまでまだ時間があるので、嫁の暇つぶしのために一発書いてから出かけようと思います。
さて、皆さんお酒は好きですか?私は大好きです。でも、みなさんほどほどにしておきましょうね。
そう、今日の画家はモーリス・ユトリロ、あの有名なアル中画家です。俺がゴッホの風景画よりも断然評価している画家です。そもそも母親が画家でその才能を受け継いだんでしょうね。アルコール依存症の治療の一環としてはじめた絵が、べらぼうに魅力的で素晴らしい絵を描いていますから。
才能だけで絵を描いてたようなやつですが、実は意外と研究熱心なところがあって、素朴な壁の感じを出すために漆喰を混ぜたりなんだりとマチエールからこだわって絵を描いた画家でもあるんです。
ゴッホと違って生きているうちにガンガン評価されてます。まあ、彼の絵を見たら評価せざるえないでしょうけどね。
一般的に白の時代と呼ばれるアル中時代の絵が評価されていますが、しょうがないですね、その頃の方がいい絵描けてますから。
今日はその頃の一枚「ドゥーユ村の教会」という作品です。俺はとにかくユトリロの描く色と雰囲気が好きなんです。
くすんだ世界というか、まるで古い鉄にペンキで描かれた看板の色がはがれて出来たようなそんな世界。この色はなかなか出せる色ではありません。
この教会を描いた絵ですが、まさに静寂という言葉がしっくりとくる絵ですね。
町の人たちに愛されている小さな教会。町のシンボルになるような、ド派手な装飾がされているわけでもない小さな素朴な教会。ひっそりとたたずむ、しかしきっとこの町の人たちの心のよりどこりなのではないでしょうか。
俺は宗教というものに全く信仰もありませんが、こんな教会があったらちょっと中に入って少しお祈りでもしてみようかなと思うかもしれません。しないかもしれません。しないでしょうね。
でも、ちょっとそんな気になってしまう。優しい絵です。でも、優しくきれいなだけではなく、やはり画家の心の闇がにじみ出ているように思えます。こった構図でもないのに、なぜこんなに魅力的なのか。
やはり絵とは不思議な物ですね、どんなにがんばって描いても上手を超える事を出来ない人もいれば、酒に溺れながら描いた人の絵に心を動かされることがあるんです。この鉛のような空に画家は何を思ったのでしょう。では、いってきます。

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