みんな一度は、奇妙な夢を見た事があるでしょ？
何とも言いがたいモヤモヤとした感じ、夢から覚めたのに起きているのか、夢の中なのかわからない。
思い出したいのだけれど、どうも断片的なイメージしか出て来ない。
俺は、このマーク・ライデンと言う画家の絵にその感覚を覚えるのよ。
ザ・マジック・サーカスと言うタイトルのこの絵、日本語では不思議サーカスだと思うんだけど。
そう言うタイトルの画集があるから。たぶんね。
この絵を見た時に衝撃を受けたのよねー。びびったね。
俺は当時大学生で、アート雑誌の中でこの絵を見つけたんだけど。
第一印象、まーじか！やばい奴がいる。だったん。当然、その当時から有名な画家だったんだけど、俺は知らなかったん。
マイケルジャクソンのアルバムのイラストも手がけた事があるくらいの、もういわゆるトップクラスの画家よ。
なんで、俺がライデンを知らなかったのか、いや知ってはいたんだけど、もっとかわいい変なのって言うイメージで、どっちかっていうとイラストの仕事をしてる人って言う解釈だったん。
だから、ライデンがこんな芸術的な絵画作品を作ってるのにめちゃくちゃ衝撃をうけたよね。
イラストレーターとしてのライデンは知っていたけど、画家としてのライデンを知らなかったん。
それから、夢中になってライデンの事を調べたよ。ポップシュールレアリズムと言うジャンルがある事も、この頃知ったん。
そして、ライデンがポップシュールレアリズムの父と呼ばれている事も。
調べれば調べるほど、ライデンの影響を受けてる若い画家がわんさかいるのも知った。
俺はさ、夢中になったね。
まあ、たっぷりマネしたよwただね、合わなかったw
俺の絵はね、色の強弱がつよいん。いやいや、淡い色で統一したらいいやんって思うでしょ。
もうね、気がついたら影にガッツリ濃い色乗せちゃうのよw
ハイライトにピッカーンって言う白入れちゃうのねw
絵を描いてるとね、感覚で描いちゃうん。
どこに筆をおくか、色を乗せるかって、それは瞬間的な感覚なもので、考えてやってるわけではないのですな。
好みが出ちゃうわけよ。
途中までライデンっぽかったのがさ、気がついたら、カラバッジョみたいな色になってるのよ。
でこれは、個性だからむしろオリジナルにいいのができたんじゃないって思うでしょ、そんな奴らいくらでもいるんw
もうさ、なんか絶望したよね。
とまあ、これくらい衝撃をうけたわけ。
さて、このライデンの絵を語る上でね、外せないのがこのミロの絵なのよ。上までスクロールするのめんどくさいだろうから、並べておくね。
構図は一緒なん。もう、完全に影響を受けてるん。いや、違う。これ、リメイクよ。映画のリメイク。絵画のリメイク！
これ、知った時にね、おーーーーい、まじかーと思ったね。いいんだー、これ、オッケーなんだーってw
それまでさ、やっぱり絵ってオリジナルなものでないといけないって思ってたんだけど、リメイクすることでさ、新たな視点や意味が出てくるんだってことに気がついたのよ！
こっからさ、巨匠の絵を改めて勉強したらさ、もう、パクりパクられの世界じゃねーかよ！って気がついたんw
なんか、俺の中で吹っ切れたよね！
この絵でさ、すげえ絶望したんだけど、可能性も見出したんだよね。
もちろん、そのまま描いたらただのパクりなんだけど、そこに何か新しい要素を加えると新たな文脈が生まれるんね。
そこをさ、巨匠達は破壊したり、進化させることで新しい歴史を作って来たんだってわかったん。
丁度大学で、絵画の歴史の授業を取ってたことも凄い役に立ったよ。
突然だけどさ、もうさ、この絵の話し終わっていい？
ごめん、俺今わかった！
俺は、この絵から間接的にめっちゃ色々学んだってだけの話だったw
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